お手入れ・豆知識
スーツ生地の素材・種類~初心者でも安心の選び方とは?~

スーツのこだわり“生地選び”
スーツ初心者の方の場合だと、シルエットを重視したモデル選びに迷う方も多いかと思います。ですが、スーツのこだわりを細かく楽しめるのが、“生地選び”にあります。

< 目次 > -クリックすると各内容へ飛びます-
1. “ウール生地”を織る2種類の糸とは?
2. “ウール生地”の織り方の2種類とは?
3. その他、スーツに使われている生地の種類
4. 良いスーツ生地の見分け方・値段の違いとは?
5. スーツ生地の種類15選
5-1. ①~⑥ ストライプ柄
5-2. ⑦~⑩ チェック柄
5-3. ⑪~⑬ 無地ではないお洒落な生地
5-4. ⑭~⑮ ジャケットにオススメの生地
スーツ生地の代表“ウール生地”を織る2種類の糸とは?
スーツ生地の代表・ウール(羊)素材の生地は、毛の紡ぎ(つむぎ)方によって主に「梳毛糸(そもうし)」と「紡毛糸(ぼうもうし)」の2種類の糸に分けられます。

【1】梳毛糸とは
細くて長い羊毛の糸で、紡織機で紡がれています。繊維の流れに沿って水平に撚(よ)り【※1】を入れてある糸で、糸にツヤがあり、また表面が滑らかなのが特徴になります。ほとんどのスーツ地が梳毛糸で織られています。

「撚る(よる)」とは、ねじりあわせること。撚りの方向は、織物の表面の光沢や摩擦などに影響を与え、糸を使って作られる繊維には、とても重要な事になります。生糸の束に撚りをかけることで、丈夫な一本の糸として使用されるようになります。また、回数、太さ、方向を工夫することで、糸で作られる生地の風合いや肌ざわり、丈夫さの効果に違いがでるようになります。
【2】紡毛糸とは
太くて短い羊毛を使用した糸で、手紡ぎで作られる糸の太さが特徴になります。繊維の流れに対して垂直方向に撚りを入れて紡ぐので、繊維があちこち向いた感じになりツヤは出ないが中に空気がたくさん入り軽くて暖かい糸になります。ツイード、フランネルなどのジャケットやコート地に使用される。

ウール生地の織り方の2種類とは?
スーツに使用するウール生地の織り方は、大きく「平織(ひらおり)」と「綾織(あやおり)」の2種類に分ける事が出来ます。


【1】平織とは
最も単純な織り組織で経(タテ)糸と緯(ヨコ)糸が一回ずつ浮沈を繰り返す織り方。丈夫で糸と糸の間に隙間を持たすことが出来るので通気性が良いのが特徴になります。主に、夏物に使用されるがツヤが出にくいのも特徴。


(写真上)トロピカル・・・細番手の梳毛糸を使い、薄く織った荒めの平織りの織物。
(写真下)フレスコ・・・長繊維でつくられたウーステッド(梳毛糸)を強く撚ることによって織られた毛織物。
【2】綾織とは
経糸が緯糸の2本分浮き沈みを繰り返す、斜めに線が浮き上がって見える織り方。織り密度が高くなるので冬物として使用される事が多く、耐久性や保温性に優れています。経糸が多く表面に浮き出るのでツヤが出やすいのが特徴。

(左上)ギャバ・・・織り目が非常に細かく経糸が緯糸の2倍。光沢があり、しなやかな表情。
(右上)サージ・・・生地の表面が滑らかで肌触りが良い。織りによる斜め模様が特徴。
(下)フラノ・・・フェルトのような柔らかい手触りが特徴。
その他、スーツに使わている生地の種類と特徴
<天然繊維の生地>
●シルク(絹)・・・シルクは、蚕の繭から取れる天然繊維なので、化繊と違い静電気を起こしにくいため、パジャマなどに多く使用されています。軽くて滑らかな肌触りが人間の肌と、とても相性が良く人気があります。


●カシミヤ・・・山岳地帯に生息する「カシミヤ」のうぶ毛から成る高級素材。セーター1枚を作るのに4頭分の毛が必要、その希少さゆえ高価なモノになります。
厳寒から身を守るために、保温性が非常に高い毛になります。


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その他にも、天然繊維には、リネン(麻)・コットン(綿)が、スーツ生地に使用される事もありますが、一般的なビジネススーツとしては、あまりオススメではありません。コットンスーツは、イタリアのスーツ文化の中では人気がある素材の1つになります。

<化学繊維の生地>
化学繊維は、人工的に生成された素材で、天然素材にはない、耐久性など優れた性質をもっています。天然繊維に比べると、安価に利用できる事が特徴。
●ポリエステル・・・化学繊維の中では、最も有名な生地になります。弾力性、耐久性が高く、丈夫さがある為、シワになりにくい特徴があります。上質さでは、シルクに劣りますが、型崩れがしにくく、光沢感があるため、スーツに使用されることもあります。

その他、化学繊維の種類には、弾力性や伸縮性があり、外回りの営業マンにおすすめのポリウレタン。耐久性や伸縮性が高く、シワになりにくいナイロン。肌触りが良く光沢があるレーヨンがあります。ウールとの混紡で使用されたり、スーツ生地の裏地に使用されています。

良いスーツ生地の見分け方と値段の違いとは?
ここまでは、スーツに使用されている生地の種類を見てきましたが、スーツを選ぶときに知っておきたいのが、生地の選び方・見分け方、値段の違いがあります。
▼良い生地選びには3つの要素▼
スーツの生地・ブランドを選ぶポイント①:「光沢」同色のスーツを見比べ、光沢を比べてみてみると良いでしょう。光沢のあるスーツは、生地にシルクが織り込まれているため、着用時に高級感を演出してくれます。

スーツの生地・ブランドを選ぶポイント③:「シワ」スーツの裾をつまみ、シワがすぐに戻るかどうかを確認して、良い生地なのか見極めましょう。良い生地のスーツは、復元力に優れているため、つまんでもシワがすぐに戻るのが特徴です。

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定番モノでもこんなにあります!
【スーツ生地の種類15選】
①~⑥ ストライプ柄
▼ ①チョークストライプ・・・チョークで描いたような太めで少しかすれた縞(しま)柄

チョークストライプで仕立てたスーツイメージ
こちらは、フラノ生地で仕立てたスーツ。ビジネススーツでよく見かけるストライプとはちょっと違う印象になります。

▼ ②ペンシルストライプ・・・鉛筆で描いたような細く間隔も狭い縞柄

ペンシルストライプで仕立てたスーツイメージ
あえてビッチ(ストライプの間隔)を少し大きくし華やかに、パーティーなどにもオススメです。

▼ ③オルタネートストライプ・・・2色の色または柄が交互に入った縞柄

オルタネートストライプで仕立てたスーツイメージ
グレーにピンクとラベンダーのオルタネートストライプ。同系二色を使うことで、絶妙な配色がオシャレにキマります。

▼ ④シャドーストライプ・・・一見無地に見えるが光の角度により縞柄に見える柄

シャドーストライプで仕立てたスーツイメージ
イタリア製生地で仕立てたシャドーストライプスーツ。ウエストラインが綺麗に出るので、細身好きの方へオススメです。

▼ ⑤ピンストライプ・・・ピンで打ったような細い点線が入った縞柄

ピンストライプで仕立てたスーツイメージ
定番のネイビーストライプスーツですが、モヘアツイルを使用しているので、独特の光沢感がカッコ良くみせてくれます。

▼ ⑥バンカーズストライプ・・・ウォール街のエリートや英国の銀行マンが好んで着たという細いストライプ柄の事を総称して言う。


【スーツ生地の種類15選】
⑦~⑩ チェック柄
▼ ⑦グレンチェック(グレナカート・チェック)・・・細いものや粗い数種類のチェックを交互に配した格子柄

グレンチェックで仕立てたスーツイメージ
ネイビーカラーのグレンチェックスーツ。一見シンプルな柄にみえますが、近くでみると細かくデザインされたチェック柄がセンスの良さを感じさせます。

▼ ⑧ウインドペーン・・・細い1本の縦しまと横しまの交差した正方形もしくは長方形の柄

ウィンドウペーンで仕立てたスーツイメージ
ネイビーカラーのウインドペーン。シンプルなシャツやネクタイの合わせはもちろん、柄シャツとの相性もバッチリです。

▼ ⑨シャドーチェック・・・一見無地に見えるが光の入り方でチェックに見える織り柄

シャドーチェックで仕立てたスーツイメージ
色はブルーに近く、非常に明るいスーツになります。さり気なく見えるチェック柄と艶感がポイントです。

▼ ⑩マイクロチェック・・・細かい正方形になった格子柄

マイクロチェックで仕立てたスーツイメージ
チェック柄の中でも、細やかさが際立つマイクロチェック柄のスーツ。派手さを抑えながらも個性を出したい方へオススメです。

【スーツ生地の種類15選】
⑪~⑬ 実は無地ではないお洒落な生地
▼ ⑪シャークスキン・・・縦、横に白糸と色糸を1本ずつ交互に織った綾織。サメの肌のように見えるのが名前の由来

シャークスキンで仕立てたスーツイメージ
全体的にシャープな仕上がりになるシャークスキンを、トラッドな雰囲気とシックさがオシャレなグレースーツで仕立てました。

▼ ⑫バーズアイ・・・鳥の目のように見えるのが名前の由来

バーズアイで仕立てたスーツイメージ
季節感のあるブラウンのバーズアイ。クラシカルな雰囲気とスタイリッシュさを演出してくれます。

▼ ⑬ハウンドトュース・・・主に黒白で構成される柄。ハウンドは猟犬、トゥースは犬歯でチェックを構成している。柄が犬の歯のように見えるのが由来。

ハウンドトュースで仕立てスーツイメージ
英国紳士的な雰囲気を楽しめるハウンドトゥースのスリーピーススーツ。

【スーツ生地の種類15選】
⑭~⑮ ジャケットにオススメの生地
▼ ⑭ガンクラフチェック・・・1色の格子の間に別色の格子を配した柄。元々イギリスの狩猟クラブのユニホームの柄であるのが由来。

▼ ⑮タータンチェック・・・縦横の縞割りが等しく入った大柄の格子柄。元々スコットランドの住民が使っていたのが由来

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いかがでしたでしょうか?

ここまで、スーツ生地の知識と種類をご紹介してきました。これからのスーツをご検討の方は、「いつどんな時にスーツを着るのか?」を考えつつ、その際の生地選びの参考にしてみてください。
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